最近、アクセスログを見ていると、ブログのWordPressやデータベース管理ソフトphpMyAdminにアクセスしようとしている不正アクセスの痕跡が沢山見つかる。
パーマリンクの功罪
このブログでも採用しているWordPressというオープンソースのブログシステムには、パーマリンクと呼ばれる、設定がある。これは、標準では投稿番号だけでページのURLが指定されるのに対して、カテゴリやタイトルなどで、URLを付けてくれる。例えば、投稿番号123の記事は、
http://www.example.com/?p=123
と投稿番号で指定される。これを
http://www.example.com/this-category/this-post/
などとカテゴリとタイトルで指定するものである。来訪者が何頁も見た場合、履歴からもう一度見たいページを探し出すのに、便利である。もちろん、日本語で使用する場合、スラッグといわれる、英文で別名を付けないと、長い日本語での表記となる。
一方、ワードプレスの公式オンラインマニュアルのパーマリンクの使い方によると、
パフォーマンスの観点から、パーマリンク構造がカテゴリ名、タグ名、著者名、投稿タイトルフィールドから始まるのは好ましくない….パーマリンク構造は、投稿年あるいは投稿 ID のような数字フィールドから始まるようにするのがベストでしょう。
とあります。WordPressのデータベースをチェックしてみると、確かに、スラッグを使用する時点で、データベースをチェックして、正しい投稿番号を引き出さなければならないことが、分かります。しかし、データベースに負荷がかるとはいえ、自社サーバーで数千件程度なら大きな負担とはならないでしょう。
では、カテゴリとタイトルにすることで、SEO的な効果はあるのでしょうか?
Joomla! 対 WordPress
Joomla!はオープンウェアのCMS、コンテンツマネージメントシステム、つまり、ホームページの管理ソフトです。一方、WordPressは世界的なシェアを誇る、ブログ管理ソフトです。どちらも、オープンウェアで、企業でも無料で利用できます。このブログ自体もWordPressで構築されています。また、弊社の他のページはJoomla!に移行作業を行っています。
さて、WordPressは、そもそもブログのシステムですが、記事を管理できることから、CMS的な使い方が増えています。実際に使っているうちに、この2つの違い、利用の注意点が分かってきました。下記にまとめます。
ブログは日記
本来日記であるので、毎日のニュースや行事などの日付が関係する内容に向いている。もちろん、WordPressには”ページ”と呼ばれる、固定の記事も作成できるが、CMSやブログ自体ほど自由度はない。CMSは計画的に構成が必要
いくら、ホームページ管理システムといえども、無造作にページは増やせない。セクション・カテゴリという2大分類の全体を見回して、どこに分類するか決め、記事を作成する必要がる。メニュー構造も大切。後から、自由に構築できるとはいえ、記事が増えてからでは、修正も大変で、検索エンジンにもよくない。
ブログは気軽に記事を作成したり、トラックバックやコメントなど、相互の接続も魅力です。結局、2つはそれぞれの、長所を生かし、別々に利用するのが良いことになります。
この記事も、日付によらないので、本来、CMSで作成すべきと言うことになります。
ビジネスブログの話題選択
このブログもビジネスブログではあるが、話題の選び方について考えてみる。
ブログは本来の意味は、ウェブ上の記録で、日記とも訳されている。芸能人のブログは目的はファンへのサービスの意味合いが多いが、会社のサイトのブログは目的が違う。個人的な日記は、別サイトで作成すればよいので、自社サイト内のブログは、
サイトの目的と一致
している必要がある。
例えば、販売サイトなら、そのブログは、商品に関係する話題や、サイトのこだわりなど、商品の認知度、好感度アップにつながる記事でうめられているはずである。一方、会社のサイトでは、よほどの有名社長でなければ、社長ブログなどはあまり、意味がない。やはり、主力製品の話題をメインに持ってくるべきであろう。
年初に貴社のブログも見直してみてはいかがであろう。かくいう、ノーブログも改善が必要である。
消えたブログ
ZDNETに9/3付けで「企業セキュリティが強化から緩和へ移行する理由」が載った。同感だと思い、ブックマークを付けたが、もう、見ることができない。
どこかから、圧力がかかったのだろうか?確かに、プライバシーマークの取得は、書類さえできれば取れるなどという話を良く聞く。「実際に、実行していたら、仕事にならないよ。」などという話しも聞いたことがある。
食品偽装に話題が集中しているが、次は資格取得偽装に話が進むのかも知れない。日本はお墨付きに弱いので、日本人が肩書きに依らずに判断できれるようになれば、実力で勝負するしかない新興企業には朗報である。
ブログの将来
インターネットの変化は早い。CNETに「ブログの未来はどうなる」という記事が掲載されていた。まとめると
- 自分を発表者としてコミュニケーションを行うブログはその役目をおえた
- もっとゆるい、日記とまでも言えない日々の記録、ライフストリーミングがその後を継いでいる
- より交流をもとめるコミュニティへ進んでいる
結局、昔のチャットへ戻っている様にも感じる。基本は会話で、それがネットワークで距離・時間の感覚が変わってきただけかも知れない。
企業のサイトでは、依然ブログは手軽に更新を行えるCMS(コンテンツ管理システム)としての役目があると思う。
ブログの実態
総務省が発表したブログの実態調査によると1カ月に1回以上更新されている稼働しているブログは2割弱だそうである。
弊社の場合も一番の目的は備忘録で、検索エンジンからのアクセスは二次的なものである。検索エンジンからのアクセスを増やすには、やはり、手間がかかるが、静的コンテンツ(ページ)を追加した方が早い様である。
ブログの検索エンジンに対する弱点は二つである。
- プログラムを介して生成されるので、表示が遅い=グーグルでは評価が低い
- メタタグやタイトルが適切に処理されない=重要視はされていないが、メタタグやタイトルが重複するページは検索エンジンの評価がひくい
2は使用しているソフトに起因するので、ブログ開設者で、改善が可能だ。また、トラックバックなどによる、被リンク増加の効果は期待できない。コンテンツマネージメントシステム(CMS、ホームページ管理ソフト)として使うには注意が必要である。