iPadでFlash

Flashはブラウザ上で動作するアニメーション/動画再生ソフトであす。広く使われていますが、Apple社はFlashの実装を避けています。といっても、PC用のSafari(アップル社のインターネット閲覧ソフト)では、動作します。Apple社がFlash対応を避ける理由として、安定性にかける事を同社は表明していますが、Adobe社だけに規格が管理されている事を警戒しているのでしょう。
PDFもAdobe社独占でしたが、今は、マイクロソフトもアップルもワープロソフトからの出力やプリンタの出力に広く採用しています。FlashもAdobe社以外の制作ソフトが出されているので、PDFの様に実質的な標準ソフトへ発展するのではと、筆者は考えています。それにしても、AdobeのFlash Player(Flashの再生ソフト)は頻繁にセキュリティアップデートを繰り返しており、また、よく固まってしまいます。Steve Jobs氏の説明にも、思わず、納得してしまいます。

さて、使えないとなると使いたくなるのが人情。iPadでFlashが使えないと知っていた人は多くなでしょう。そんな方に朗報なのが、ZDNet記事”「iPad」用Xクライアント「iLIVEx」が登場”です。

XクライアントはUNIX用の通信ソフトの一種。簡単に説明すると、遠く離れたUNIXの画面をiPad上で操作できるというものです。これなら、iPadでなく、UNIXで動作するので、Flashも動かせる訳です。

Google、IE6のサポート終了へ

CNETが”グーグル、「IE 6」のサポートを終了へ“と報じている。

事の発端はマイクロソフトのブラウザ、インターネットエクスプローラのバージョン6(略称IE6)にあった脆弱性をつかれ、グーグルがサイバー攻撃を受けたことにあるようだ。サーポート終了と言っても、検索ができなくなるわけではなく、文書を共有できるGoogle Docsやサイトを作れるGoogle Sitesなどのグーグルが提供するサービスの動作保証をしないというものだ。

IE6など古いブラウザはホームページ制作にとっては、頭痛の種だ。特にIEは、世界標準に準拠しない表示方法を採っていたり、Javascript(表示用プログラム)が違うなど、あまり、凝ったサイトを作成すると、個別に対応・動作試験・表示テストが必要になる。しかも、違うバージョンの同じブラウザを1つのOS上にインストールできないので、最悪、別のPCが必要になる。

この発表で、サイトの保有者にIE6のサポートを保証しない旨を伝えやすくはなったが、景気の悪さもあり、PCの買換が進まない現状では、IE6はしばらく生き延びるであろう。しかし、セキュリティ面では最新を使わないのは危険である。使い勝手が違うという理由やアンチウィルスソフトがあるから大丈夫などと考えてはいけない。ホームページ制作などで表示テストが必要などの特殊な事情がない限り、新しいソフトにバージョンアップして欲しい。これは、自分を守るだけでなく、ネットでつながっているみんなを守ることにもなる。

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ソフトウェアの安全性

CNETに”「IE」に対する最新攻撃の原因、たった1つのタイプミス”という記事が掲載されていた。記事の内容は専門的であるが、要点は

なぜ、マイクロソフトのような大企業がミスを見逃したか?

と言うことにつきると思う。ソフトウェアの開発者でなくても、タイプミスは良く経験する事である。プログラム開発では、明かなタイプミスは、プログラムの検査プログラムが、指摘してくれる。問題は、「A」をキーボードのとなりの「S」と打ち間違えるようなミスではなく、意味がおかしくなるタイプミスである。プログラム開発以外では、読者の方も漢字変換でよく経験する事と思う。面白い例は漢検の変漢ミスコンテストにいろいろ掲載されている。コンピュータが判断できない良い例である。意味がおかしくても、日本語としては間違いが無く、いまのところコンピュータには判断できない。

したがって、間違い探しは、人海戦術となる。今回も、たまたま、研究者がみつけている。また、記事の中に書かれているように、今回のような間違いは開発体制が大規模でも発見できない。大規模なプログラムになれば、なるほど、複雑になるほど間違いの残る確率は多くなる。特にオープンソフトウェアや開発ツール、フレームワークなどでは、他者が開発したものを使用するが、まったくリスクが無い訳ではない。「小企業だから危険である」と「大企業は安全」はあまり意味がない。

結局、常にセキュリティ情報に目を通していることも大切だが、シンプルな処理を心がけることも大切である。その為には、要求を良く理解して、もっとも、簡素な処理を提案できることが必要である。

貴社の開発パートナーはいかがですか?あるいは、貴社の要求は微細すぎませんか?

ヨーロッパではIEなし

マイクロソフトの新規OS、Windows7には、マイクロソフトのインターネットブラウザ、IEは、搭載されないことになった。(関連記事:EU、欧州版「Windows 7」からIEを削除する措置に賛否の混じった評価マイクロソフト、欧州ではIE8非搭載で「Windows 7」を提供

会社などだけで、PCを使っている場合、ブラウザの選択肢がなかったり、そもそも、他にもインターネット閲覧ソフトがあることを知らない方も多いであろう。マイクロソフトのIE、インターンネットエクスプローラも最初は存在せず、Netscapeと呼ばれるものが主流であった。その後、OS、Windowsとの抱き合わせにより(マイクロソフトは、否定していたが)劇的に、シェアを伸ばした。しかし、そのIEも現在では、FireFoxやグーグルのchromeといった、ブラウザに押され気味である。

特にヨーロッパでは、マイクロソフトの市場支配に敏感で、オフィスソフトもオープンソースのOpenOfficeを使用しているユーザーが多い。また、「IEはWindowsから切り離せない」と主張したマイクロソフトはEUで裁判に負け、多額の賠償金を払っている。ユーザーが選択できないようにしたのは、独占禁止法に違反するというわけである。今回は、マイクロソフトがこの轍を踏まないようにする措置である。

制作側としては、1種類のブラウザはありがたい。チェックが1回で済むからである。しかし、元をただせば、標準の規格を無視して(あるいは、他のブラウザへの乗換を阻止するために意図的に)機能を拡張したマイクロソフトに混乱の原因が有ったとも言える。

やはり、ブラウザの開発競争では、同じ表示規格で、表示速度やセキュリティ面、使いやすさで、競ってもらいたいというのが、制作側の要望である。

RIA, Rich Internet Applications

リッチインターネットアプリケーションは、フラッシュやAjaxなどを用いて、動きのある、表現力豊かな操作性をホームページに搭載したものだ。通常、ホームページはHTMLと呼ばれる規格によって、色や文字の種類、大きさ、配置が決められている。そのままでは、ページ切換程度しか変化がつけれれないので、プログラムであるAjaxやFlashを組み合わせている。そのHTMLの最新の規格では、もっと、動きのあるものになるようだ。(CNET記事:OperaのCEO:「HTML 5でFlashは不要になりつつある」

さて、ホームページはもっと、にぎやかなものになっていくのだろうか?

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IE 8 配布始まる

いくつものメディアで報じられているが、マイクロソフトの新しいブラウザ、インターネット閲覧ソフトの最新版が配布される。

今度は、IE 7と違い、強制インストールではない。また、前回と同様、更新ブロックツールも配布されている。

8の配布が始まっても制作会社などですら、いまだに、IE5や4を主に使っている所もあり驚きである。PCの買い換えで入れ換えが生じていない会社や一般家庭では、古いブラウザが、まだまだ、使われている。シェアの一番大きいパソコンOS、Windows XPのユーザーにとっては、IE 7の画面(ユーザーインターフェイス)は、IE6のXP向けと大きく変わり、面食らったユーザーが多かったのではないだろうか。弊社のユーザーでも、マイナス評価の人が多い。これに懲りていて、IE8へ移行する人はさらに減るのではないだろうか。

本格的には、Windows7の普及、つまり、新PCへの買い換えが済んだときが本格的なIE8への移行時期になるだろう。

IE8正式版提供開始

マイクロソフト社は同社の次期インターネット閲覧ソフト、「Internet Explorer(IE) 8」を米国時間3月19日に正式版の提供開始した。(記事:マイクロソフト、「Internet Explorer 8」正式版をリリース

IE7の強制アップデートにもかかわらず、まだまだ、IE6を使用しているユーザーは多い。いまだに、新しいPCを以前のOS、WindowsXPで購入するユーザーが多いことも、起因しているだろう。IE7や新しいOfficeシリーズのユーザーインターフェイス(メニューや画面表示)は現在のOS、Vistaに合わせたものだが、いやがるユーザーが多い。ユーザーのほとんどが仕事で使用している事を考えれば、作業能率に大きく関わるメニューの変更は問題である。すくなくとも、以前のメニューが使えるオプションを残すべきだった。

IE8は次期OS、Windows7に合わせたと、考えられるが、IE7もVistaと共に普及が遅れ、FireFoxやSafari、Chromeといった他の選択肢が増える中、制作側としては、作業がふえるだけともいえる。IEの相対的シェアの下落は、いままで、IEだけとしていた顧客も対象ブラウザを広げる選択肢を採る可能性も高くなった。

表示面(スタイルシート)では、他社と共通化を一層進め、標準化に近づけて欲しい。競争は、描画、セキュリティや使いやすさなど別の部分で、行ってもらいたい。

ブラウザでの3D表示

ブラウザの開発競争が表示を制御するソフトウェア、JavaScriptであることは、以前紹介したが、さらに、3D表示にも波及しそうである。(記事:モジラ、規格標準化団体と共同で3Dウェブの仕様策定へ

3D表示と言っても、画面上に画像として2次元で表示する機能である。簡単にいうと、SecondLifeがブラウザでできたり、フライトシミュレーターやゲームがブラウザでできることになる。いまでもShockwave.comには、数々の3Dゲームがあるという方もおられるだろう。しかし、実際は、Windows専用のプログラムで動作させているのがほとんどである。これを標準化しようというのである。

メリットは?

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ブラウザ開発競争

CNET Japanに「ブラウザ戦争の主戦場はJavaScript」と言う記事がでていた。

内容は、少し専門的だが、要約すると、

ブラウザ開発競争はページ表示をソフトウェアで操作する、JavaScriptという技術に重点がおかれている

JavaScriptは、もともと動きのないホームページの表示を、まるで、パソコンのアプリケーションを操作しているように動作させることができる

動きのあるホームページではFlashが先行している。JavaScriptはブラウザ毎の違いがある、プログラマでないと扱えないなど、制作者側の負担が大きい。

さて、制作者としは、この競争にのるべきか? “ブラウザ開発競争” の続きを読む

グーグル新ブラウザChrome

検索エンジンのGoogleがブラウザソフトChromeを供給することを発表した。一般のテレビニュースでも取り上げられるほどの大事件である。ブログは、この話題で持ちきりである。

内容は兎も角、期待の大きさがうかがえる。マイクロソフトのブラウザ、IEに対して、不満を持つ人は多く、FireFoxがシェアを伸ばしている。一方、多くのユーザーは、インターネットを閲覧するソフト、ブラウザに幾つも種類があることすら知らないのではないだろうか?パソコン=Windows=IEの構図は崩れていない。これが大きく変わるとすれば、大企業が性能を理由にブラウザを入れ換える時であろう。そのときは、OS=Windowsという常識も変わっていくだろう。

なかなか一度常識となってしまうと、一般の意識は変わらない。中小企業の製品でも、大企業の製品に対抗して同じものの高性能をねらうのは、得策ではない。大企業が見向きもしない分野、競争相手の少ない分野を攻めるべきであろう。