iOSはiPhoneに使われている基本ソフト、AndroidはXperiaなどで使われているスマートフォンの基本ソフトだ。PCではWindows対Macの対決(?)があったが、今後はどうなるのだろう。
マイクロソフトは、最近になって、タブレットに力をいれたり、ホームオートメーションに本格参入したりと、いままで、企業向け一辺倒だった方針を趣味や生活の方向へ転換している。今までは、対価相当のお金を払ってサービスを手に入れるのは企業として、個人向けを重視しなかった。この方針は、iPhoneやiTuneでひっくり返ってしまった。(参照:日経新聞:2012年6月24日7面[14版]「手本はジョブズ流 マイクロソフト32年目の決断」/ 電子版は23日)
マイクロソフトもスマートフォン向けのOS(基本ソフト)を出しているが、拡大する兆しは見えない。という訳で、マイクロソフト対アップルは、現時点ではアップル有利である。
さて、では、アンドロイドはどうだろう?アンドロイドはスマートフォンのWindows的な立場ではない。無償OSのLINUXに似ている。PCのOSとしては、LINUXは、普及しているとは言えない。しかし、ウェブサーバーでは、LINUXは普及している。
アンドロイドとLINUXの違いは何か?それは、稼働率だろう。LINUXが難しいのは、オープンになっていることで、更新が難しくなっている点だろう。更新を怠ると、脆弱性をつかれて、最悪、止まってしまう。(今は乗っ取られて、裏で他の目的に使われてしまう。)現在のアンドロイドは、必ずしも、更新を自動で行ってはいない。しかも、Windows同様、多様な機種に対応する為、一部の機種で対応が遅れたり、行わなかったりしているようだ。しかし、まだ、OSの更新しなければ、危ないという場面はなく、ユーザーも不満がない。(実際にはウィルスによる乗っ取りは起きているが、OSというより、使用者がウィルス対策を行っていない為とされている。)
iPhoneなら、実質機種が1つなので、OSの更新とともに、新しい機能が使えるようになる。アンドロイドでは必ずしもそうならないという訳である。マイクロソフトが、自社ハードウェアを作るようになったのも、この辺りのことがあったと思われる。完全にオープンでは、統制がとれなくなってしまうという訳である。
電話だけの単機能なら多少の自分のOSが古くても、気がつかないユーザーがほとんどだろう。しかし、いまやスマートフォンはコンピュータである。このままでは、将来、同じ規格で、自分の端末だけ、新しい機能が使えないなどの不満が出てくるだろう。
アンドロイドをGoogleがLinuxのようにならないように、制御しきれるかが、今後の鍵だろう。著者の予想としては、アンドロイドにもLinuxのような派生OSが増え、Googleは自社用のハード一体形のAndoroidを提供することになるのだろう。(現に、Googleのクラウドに使われているのは、ハードもOSも非公開でそれ専用のシステムである。)