パーマリンクの功罪

このブログでも採用しているWordPressというオープンソースのブログシステムには、パーマリンクと呼ばれる、設定がある。これは、標準では投稿番号だけでページのURLが指定されるのに対して、カテゴリやタイトルなどで、URLを付けてくれる。例えば、投稿番号123の記事は、

http://www.example.com/?p=123

と投稿番号で指定される。これを

http://www.example.com/this-category/this-post/

などとカテゴリとタイトルで指定するものである。来訪者が何頁も見た場合、履歴からもう一度見たいページを探し出すのに、便利である。もちろん、日本語で使用する場合、スラッグといわれる、英文で別名を付けないと、長い日本語での表記となる。

一方、ワードプレスの公式オンラインマニュアルのパーマリンクの使い方によると、

パフォーマンスの観点から、パーマリンク構造がカテゴリ名、タグ名、著者名、投稿タイトルフィールドから始まるのは好ましくない….パーマリンク構造は、投稿年あるいは投稿 ID のような数字フィールドから始まるようにするのがベストでしょう。

とあります。WordPressのデータベースをチェックしてみると、確かに、スラッグを使用する時点で、データベースをチェックして、正しい投稿番号を引き出さなければならないことが、分かります。しかし、データベースに負荷がかるとはいえ、自社サーバーで数千件程度なら大きな負担とはならないでしょう。

では、カテゴリとタイトルにすることで、SEO的な効果はあるのでしょうか?

結論は、

たぶん無い

です。その証拠となるのが、グーグルの公式ブログです。そのURLは 

http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.com/2009/03/blog-post.html

の様になっています。WordPresとは違うシステムを使っていますが、設計思想は似ているでしょう。WordPressの推奨するような、年+月で始まっています。
また、ブログ検索を行ってみると、上位の検索結果に表示されるブログのURLはいずれも、初期設定のままである日付が使用されているのが分かります。

変更したから上位表示ができるとは限らないようです。確かに、パーマリンクにカテゴリを用いると、カテゴリ毎にフォルダが整理され、記事が集められているように見えます。日付のURLでは、どの記事がどのカテゴリに属しているか分かりません。しかし、検索エンジンはもっと別の方法で、判定しているようです。人間なら、パンクズリンクやカテゴリページを見て、そのページの帰属カテゴリを判断しますが、どうやら、検索エンジンはページ間の関係を検査しているようです。
検索エンジンのためにパーマリンクの設定を行うのは、意味が無く、あくまで、来訪者の便宜を計る目的なら、価値があると言えそうです。設定をあれこれ画策する前に、もっと、多くの記事を投稿することが求められているようです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA